本のいぬ

本のあいだをふらふら歩く、 のらいぬ澤 一澄 (さわ いずみ)の書評ブログ

2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『滝山コミューン一九七四』原武史著

『滝山コミューン一九七四』 原 武史著 講談社、1,785円 1970年代に小学生だった人は、この本に懐かしさと苦さを味わうだろう。 著者原武史は『大正天皇』などの本で知られる政治学者。1974年には東京都東久留米市の滝山にある小学校の6年生だった。これは著…

『われらはみな、アイヒマンの息子』ギュンター・アンダース著、岩淵達治訳

『われらはみな、アイヒマンの息子』 ギュンター・アンダース著 岩淵達治訳 晶文社、1,890円 アドルフ・アイヒマンはナチスドイツのユダヤ人絶滅計画の総責任者だった。戦後アルゼンチンに逃亡し、家族とともに隠れ住んでいた。だがイスラエルの情報機関によ…

『古本道場』角田光代・岡崎武志著

『古本道場』 角田光代・岡崎武志著 ポプラ社 1,470円 「古本屋めぐりが趣味」という人は、たんなる「趣味は読書」な人とは違って、その道の上級者である。古本のなかから、自分にとって価値ある一冊を選び出すのだ。やがて古本の目利きになっていく。 さて…