本のいぬ

本のあいだをふらふら歩く、 のらいぬ澤 一澄 (さわ いずみ)の書評ブログ

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『Googleとの闘い 文化の多様性を守るために』ジャン-ノエル・ジャンヌネー著、佐々木勉訳

『Googleとの闘い―文化の多様性を守るために』 ジャン-ノエル・ジャンヌネー著 佐々木勉訳 岩波書店、1,680円 フランスの歴史学者にして、前フランス国立図書館長の著者ジャン-ノエル・ジャンヌネーは警告する。2004年、アメリカの世界最大のインターネット…

『ミノタウロス』佐藤亜紀著

『ミノタウロス』 佐藤亜紀著 講談社 1,785円 この本は昨年出版されたもの。私は佐藤亜紀氏のデビュー作『バルタザールの遍歴』のころからのファンだ。出版されるとさっそく買って読み始めた。だが、あまりの、殺す、犯す、殺す、犯す、の連続にぐったりして…

『戦争を記憶する 広島・ホロコーストと現在』藤原帰一著

『戦争を記憶する―広島・ホロコーストと現在 (講談社現代新書)』 藤原帰一著 講談社 714円 さまざまな国やさまざまな人が合意する歴史認識をつくりあげるのは絶望的なほどに困難なことだ。第二次世界大戦については、それぞれが忘れてはいけない記憶として語…

『古本屋を怒らせる方法』林 哲夫著

『古本屋を怒らせる方法』 林 哲夫著 白水社 2,100円 趣味が「古本探し」「古本屋めぐり」というと本好き上級といったところだろう。だが、さらなるつわものの古本好きは古本屋をまわって本を探すだけではない。古本屋から蔵書目録を取り寄せ、各地の古本市…