本のいぬ

本のあいだをふらふら歩く、 のらいぬ澤 一澄 (さわ いずみ)の書評ブログ

2014-01-01から1年間の記事一覧

『ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』矢野久美子 著

@font-face {   font-family: "MS 明朝"; }@font-face {   font-family: "Century"; }@font-face {   font-family: "Cambria Math"; }@font-face {   font-fa…

『教育委員会 何が問題か』 新藤宗幸 著

『教育委員会 何が問題か』新藤宗幸 著岩波書店(岩波新書)821円 教育委員会が主体となっている地方教育行政に、自治体の首長がリーダーシップを発揮できるようにする改革の導入が問われている。だが、教育行政へ政治が介入し首長の独善に振りまわされるこ…

『善き書店員』 木村 俊介 著

『善き書店員』 木村 俊介 著ミシマ社1,944円 書店の経営が苦しい、という話が出て久しい。その現場に立つ書店員さん6人へのインタビューを収めたのがこの本だ。職場は大規模チェーン書店から独立書店、立場も店長から非正規社員まで、さまざまな普通の書店…

『話してあげて、戦や王さま、象の話を』マティアス・エナール 著、関口 涼子 訳

『話してあげて、戦や王さま、象の話を』 マティアス・エナール 著 関口 涼子 訳 河出書房新社 1,944円 イタリアのシスティーナ礼拝堂の天井画のなかに描かれた「アダムの創造」。神がアダムに命を吹き込む瞬間、神とアダムが互いに手を伸ばし指先を触れ合わ…

『本屋図鑑』得地直美 / 本屋図鑑編集部 著

『本屋図鑑』 得地直美/本屋図鑑編集部 著 夏葉社 1,836円 町の書店の存続危機が言われ始めて何年もたつ。最近は独立系書店が閉店になっていくのとうらはらに、蔦屋書店など大型書店チェーンの進出が目立つ。 この本は、本と書店を愛する面々、1人で出版社夏…

『緑衣の女』アーナルデュル・インドリダソン 著 / 柳沢 由実子 訳

『緑衣の女』 アーナルデュル・インドリダソン 著 柳沢由実子 訳 東京創元社 1,890円 北欧アイスランド、首都レイキャヴィーク郊外の新興住宅地。子どもが建設現場で拾った石は人の骨だった。こんなショッキングな出だしで物語は始まる。この本はアイスラン…

『アイルランドモノ語り』栩木 伸明 著

『アイルランドモノ語り』 栩木伸明 著 みすず書房 3,780円 アイルランドと言えば、アメリカのケネディ家の父祖の地。少しむかしではジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の映画『静かなる男』で田舎のお人好しな人々があたたかく描かれ、現在では民…